アナログテレビで地デジを見るにはチューナーが必要
2011年7月25日からデジタルテレビ放送に完全移行してしまいます。
と言うことは、今アナログテレビを使用していて、何の対応もしなければ、
2011年7月25日からはテレビが見れなくなります
では、アナログテレビは廃棄するしかないのか?ですが、まだ使えるものを捨てるのはもったいないですよね。
従来のアナログテレビでも地デジ放送を見ることはちゃんと出来ます。
画像の鮮明さは、デジタル放送レベルを求めることは出来ませんが、受信用チューナーを取り付ければ、
今使っているアナログテレビでも地デジ放送を見ることが出来ます
従来のアナログテレビで地デジを見るための受信用チューナー購入に関しては、
2007年末で最も低価格なチューナーとして、ユニオンのDT100-HDMI、ピクセラのPIX-XT030-P00、
AVOXのYDIT-10、 八木アンテナのDTC10などが2万円以下の価格で販売されています。
しかし、低所得者世帯にとっては、地デジ対応受信機への買い替えや地デジチューナーの購入は負担となるため、
政府内では地デジ移行を円滑に行うために低所得世帯への地デジチューナーの無料配布が検討されています。
また、総務省では低所得者層への負担軽減と、アナログテレビの大量廃棄の問題で、
地デジ移行後もアナログテレビでデジタル放送が視聴できるように
2009年度中に機能を絞り込んだ5000円以下の地デジチューナーを販売出来るように提言していますが、
日系エレクトロニクス誌が作成した超低価格地デジチューナーの概算コストでは、原価だけでも4000円以上かかり、
販売にかかるコストを考えると5000円以下の地デジチューナーの販売実現は難しそうです。
ただし、台湾や韓国などのメーカーが日本での地デジ移行による地デジチューナーの需要を目当てに
超低コスト化を図っていて、5000円程度の地デジチューナーが販売される可能性もあります。
また、テレビを買い換えや、チューナーの購入をしない、したくないという場合は
地デジ受信チューナー内蔵の録画機器を購入する方法もあります。
新しいテレビに買い換えるか、受信用チューナーを購入するか、地デジ対応の録画機器を購入するかは、
今使ったいるテレビの寿命や、録画をどれほど使用するか等のそれぞれの生活パターンを考えて決める必要がありますね。
今使っているアンテナで地デジは見れるの?
アナログ放送では、VHFとUHF両方のチャンネルを使用していますが、地デジではUHFチャンネルのみの使用となります。
したがって、UHFアンテナと言うものが必要になってきます。
現在使用しているアンテナがUHFに対応していて、地デジ放送とUHFアナログ放送の受信方向が同じならば、
通常はそのままで地デジ放送が受信できます。
一戸建て住宅の場合は、個人でアンテナの設置が必要となりますが、アンテナに関しても自己負担での出費になります。
アンテナ自身の価格は、6000円から8000円程度ですが、アンテナの設置は素人では難しいです。
ちゃんとした業者にアンテナ設置を頼む必要がありますが、3万円程度の出費は覚悟しておかなければなりません。
マンションなどの集合住宅で共同アンテナを使用している場合は、管理人さんに確認する必要があります。
まだ、設置していなくて、しばらく設置する予定がないときは、室内アンテナの使用になりますが、
室内アンテナに関しては、電波の強い地域でないときは地デジ放送の受信が難しいという問題があります。
地デジ対応のテレビを購入したから、今見ているテレビが地デジ放送と思っている方も多いようですが、
アンテナが地デジに対応していなければ、地デジ対応テレビでアナログ放送を見ていることになります。
2011年7月に近づくにつれ、アンテナ工事の受注が多くなり、すぐに工事してもらえない事態も考えられるので、
早めに手配しておいたほうが無難ですよね。
地デジ放送のコピーワンスってなに?
地デジ放送への切り替えで、「コピーワンス」と言う問題が出てきています。
「コピーワンス」ってなに?ですよね。
簡単に説明すると、コンテンツの著作権保護のために、デジタル放送で制御信号を送り、
デジタル録画機器でのコピ(複製)ーが一回しか出来ないと言う仕組みです。
2004年4月5日より本格導入されていて、地デジ(地上デジタル)/BSデジタル放送の基本的に全ての放送に
「一回だけ録画可能」と言う地デジ制御信号を暗号化して加え送信しています。
録画が一回しか出来ないとどうなるか?
地デジ放送をHDDレコーダーなどでハイビジョン録画はアナログ録画同様に可能ですが、
HDDの容量がいっぱいになりDVDにコピーしようとしたり、DVDでライブラリーを作成したいときなど、
DVDに録画するとコピー(複製)ではなく、ムーブ(移動)になってしまいます。
コピーワンスの問題点は、コピー(複製)ではなくムーブ(移動)になってしまうため、
万が一にもムーブに失敗してしまうと、HDDとDVD両方の録画データーが消失してしまうのです。
さらに、HDDからDVDに移動した画質はハイビジョン(HD)ではなく、標準画質(SD)になってしまう問題もあります。
コピーワンスは、アナログ放送で私的利用に範囲内で自由に録画を扱っていた視聴者にとっては大変不便なルールで、
不便と思ったユーザーの取った方針は、「それなら要らない!」になってしまいした。
このため、レコーダーの売り上げが低迷してしまい、総務省から放送事業者、機器メーカー、著作権利用者に働きかけ、
「ダビング10」と言う、コピー9回+ムーブ1回可能な新ルールが発表されています。
このように、総務省では「コピーワンス」について見直しの検討をしていますが、
一般的にはあまり知られていないように思えます。
地デジへの変更は、SMAPのクサナギ君が宣伝しているので、かなり認知されてきていますが、
「コピーワンス」はまだまだ理解されていませんよね。